いきいきわくわく科学賞2002 基本要項 研究の進め方 審査発表 表彰式風景 表彰作品 受賞者の感想

審査を終えて
新潟大学教育人間科学部教授  鎌田 正喜



『問題解決への楽しい道筋』

 小学校高学年分野の最終審査に残った研究は,身近な自然や現象の観察から生まれ た何げない疑問を追求したものや継続研究から生まれた新たな疑問を追求したものな ど,これまで以上に実験方法や実験装置を工夫して問題解決への道筋を楽しませてく れる作品が多かった。
 県知事賞の「キアゲハIII」は,キアゲハのサナギの色の謎を追求したもので継続 研究である。鋭い洞察力と多岐にわたる実験・観察から,蛹化時にストレスや刺激の 少ないサナギは健康な緑色に,ストレスの多いものは不健康な褐色や黒色のサナギと なり羽化しないものもある。すなわち「さなぎの色は病気サインである」というユニ ークかつ斬新な結論に到達している。ある国立大学でも同様な研究を展開中とのこ と,素朴な疑問は良い研究題材になることを示してくれた好作品でもある。
 県教育長賞の「ハグロトンボは不思議がいっぱい」は,ハグロトンボの生態解明に 向けて多岐にわたる調査を研究方法をグレードアップしながら粘り強く行っている点 が評価された。「真夏にできるかな?つらら」は,ツララのできる条件を家庭用冷凍 庫を使って研究したもので,アイデアにあふれた実験装置や発想の良さが意表をつく ものであった。
 新潟日報社賞,東北電力賞,東京電力賞,いきいき賞に選ばれた研究も力作揃いで あった。「ありじごくの研究」は環境が巣穴作りに及ぼす影響を人為的に作った条件 で解明した。「自然・不自然 朝顔の世界」は本来左巻きの朝顔の蔓を右巻きにする と花数が増えることを発見した。「クモの様々な反応を調べよう」「ツユクサの花の なぞ」「かいこの観察」も多くの観察や実験が疑問の解決や新たな発見につながって いる。

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