いきいきわくわく科学賞2002 基本要項 研究の進め方 審査発表 表彰式風景 表彰作品 受賞者の感想

審査を終えて
新潟大学理学部教授 和田 清俊



『科学する若い芽支援を』

 県知事賞「ネジバナのねじれに関する研究」は、一つの問題を解決して、また新しい問題を見いだし、そのつど研究方法を工夫するという積み重ねによって、 筋の通った解析を進めた。十分な数の材料を使って実験を行い、得られた結果から結論できること以上は言わないという研究の原則もわきまえていた。 書き方も冗長にならず、誤字や文法的な誤りのない文章で書かれていた。
 県教育長賞「昆虫の飛翔力について」は、体重と羽面積の相関を数式を使って解析するなど、スマートな手法が評価された。
 同じく県教育長賞「植物を鍛えたら」は、熱意と植物への愛情をいきいきと感じさせ、さわやかな印象を与えた。これと似た研究内容の作品が小学校高学年の部 にも出品されたが、ある大学の教授も同じような実験結果を数年前に発表している。同じテーマでも年齢や蓄積した知識量に応じた研究のし方があり、それぞれ に新しい発見ができるという、研究の面白さと奥深さを示す好例である。
 中学生らしい素朴な疑問や発想から出発して、自分自身のアイデアや工夫で実験や観察を進め、新鮮な視点から考察した研究は高く評価された。一方、先生や保護 者の助言や協力を得て、中学校で学ぶ範囲を超えた実験手段や解析方法を使って進めた研究も、洗練された研究として高い評価を受けた。
 中学生らしい研究と中学生離れした研究のどちらが表彰されるにふさわしいかは議論の多いところである。しかし、科学する若い芽を育てるという観点からは、 生徒自身の素朴な好奇心と、むくな感性を尊重しつつ、さりげない助言やヒントを与え、新しい技術や知識を紹介することによって、自ら科学する姿勢をサポートしてやることが望ましいだろう。

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