いきいきわくわく科学賞2008 基本要項 研究の進め方 審査発表 表彰式風景 表彰作品 受賞者の感想

審査を終えて
新潟大学教育学部教授・鎌田正喜



『真理を深く追究しよう』

 本当に子供たちに理科離れがあるのだろうか。科学賞に出品された研究はそんな不安をみじんも感じさせない立派なものばかりであった。
 最終審査に選ばれた研究は、生物の飼育や観察、足を使った地道な調査など、「科学する」ことが好きでなければ続けられない根気の必要なものが多く、いきいきわくわくと科学する様子が伝わってくるものばかりであった。その中でも特に今回は、観察だけにとどまらず、仮説を立て検証実験を工夫することによって真理を深く追究したものが高い評価を受けた。
 県知事賞に選ばれた「アオムシコマユバチの研究」は、青虫に寄生する小繭バチの幼虫が青虫の体内でどのように成長していくかについて、青虫の体液や脂肪体が栄養源であるという仮説をたて、観察だけでなく仮説の検証実験を工夫し、試行錯誤を繰り返しながら粘り強く研究に取り組んだ点が高い評価を受けた。培養液の工夫にヒントが得られたので今後の発展が期待される。
 県教育長賞の「津南のバイカモを救え!!」は、清流の指標である梅花藻と外来種のコカナダモの分布を根気強く調査したもので、梅花藻の群落が激減し、コカナダモが繁殖域を拡大している現状を報告した。以前の調査との比較や図表をわかりやすくまとめた点がすばらしく、自然環境の保全と共生について考えさせられる。同じく「現代版ツメクサを探せ!」は、シロツメクサの語源がクッション材料に由来することに興味をもち、工夫を凝らした検証実験によりそのクッション性を解明し、ペンペングサが「現代版ツメクサ」になることも提案したスマートでスッキリした研究であった。ほかの各賞に選ばれた研究もみなすばらしい作品であり今後の発展が大いに期待される。

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