いきいきわくわく科学賞2009 基本要項 研究の進め方 審査発表 表彰式風景 表彰作品 受賞者の感想

審査を終えて
新潟大学教育学部教授・鎌田正喜



『好きこそものの上手なれ』

 「小学校教員の理科離れ」という暗い話題がクローズアップされる昨今にあって,「いきいきわくわく科学賞」に応募してくる子どもたちの研究レベルが年々向上していることは光明である。最終審査に残った作品はどれも,本当に科学が好き,研究が好きという子どもたちの意気込みとパワーがひしひしと伝わってくるすばらしい作品ばかりであった。日常生活の中の素朴な疑問に対して自分なりの予想や仮説をきちんと立て,検証のための実験を工夫し,得られた結果に対して妥当な結論を導くという,科学研究の基本戦略がきちんと使われていた。科学賞へのチャレンジが子どもたちの科学力の向上,研究力の向上に一役買っていると考えたい。
 県知事賞に選ばれた「津南のバイカモを救え」は,清流の指標であるバイカモ(梅花藻)が激減し,外来種のコカナダモが繁殖拡大している状況を昨年すでに報告しているが,今年はさらに梅花藻やコカナダモの繁殖力を研究すると同時に,地域の人々の協力を得てコカナダモを駆除し,梅花藻の復活大作戦に乗り出した。津南の昔の環境を復活させるために地域の人々をも巻き込むパワーと津南愛に圧倒されるすばらしい研究であった。教育長賞の「サンショウの木が・・」は,粘り強く緻密な観察から,1本のサンショウの木が33種類もの昆虫の共生や連鎖という生態系を育んでいること,そして人間も自然の一員であることを再認識させてくれた。同じく「たまごのひみつ」は,温泉タマゴがどのようにしてできるかについて,科学的検証方法を駆使して切れ味鋭く疑問を解決してくれる好作品であった。他の各賞に選ばれた研究もみなすばらしい作品であり今後の研究の発展が大いに期待される。

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